8月度 教区長法話
2018.08.01
合掌
 台風一過の清々しい晴天といいたいところですが、異常とも言える危険な暑さがぶり返してしまいました。
私も8月上旬から一週間福島に仕事の関係で出張しますので水分補給をこまめにおこない熱中症には充分留意し体調維持に努めたいと思っています。門信徒のみなさまも若さを過信せずこの時期は慎重な対応をお願いいたします。

さて、千葉県教区では7月21日(土)から22日(日)の両日、助教・幹部拳士を中心とした、宿泊交流研修会を開催し39名のご参加をいただきました。





 初日は、「助教・幹部拳士の課題と悩み」をテーマに年代別のグループディスカッションを行い、討議発表の中で各世代とも少年部に対する教化育成指導の難しさや、高齢拳士に対する易筋行の難しさ等々多彩な苦労や課題を抱えていることが浮き彫りとなりました。これらの集約結果を基に、これからの教区研修会の展開やテーマ選択の方向性として少しでも門信徒のみなさまに役に立つ教区活動にしたいと思います。



 また、22日の僧階講義に於いては、指導者を含めた門信徒同志の強い絆を深めることがなぜ必要かという初歩的なことから、金剛禅運動の広布へと繋がる布教者としての在り方を再確認し、更に易筋行に於いては普段道院でなかなか修行できない技術について質疑形式で行い、基本の体さばきや縛法等多岐にわたる易筋行修練を行うことができ受講者の皆様方から満足したとの感想を頂き、次回に繋げる手ごたえを感じとる事ができました。




開催にあたりご尽力を賜りました講師の先生方そしてスタッフの先生方にこころより御礼申し上げます。



 道院も教区も人と人とのつながりにより成り立っています。居心地のいい場所には必然と人が集います。私の所属する道院でも、参座している門信徒のみなさんの顔色を確認しながら楽しく、元気よく、この場所(道院)が居心地一番と思っていただけるように心がけています。子供たちなどは、遊び中心の修行となっています。子供たちにとっては、楽しさが一番の様です。
千葉県教区も「居心地のいい教区」を目指し門信徒のみなさんが求めるものと教化育成の課題をベストマッチさせることが一番と考えこれからも頑張っていきたいと思います。
今年の夏は、危険な暑さといわれています。体調を整えることも内修の修行ですので易筋行と共に調和のとれた行に励んで頂きたいと存じます。
合掌再拝
2018年8月1日
千葉県教区長 森 久雄(千葉野田道院長)


2018.08.01 09:48 | 固定リンク | 教区長法話
7月度 教区長法話
2018.07.05
合掌
 例年にない最も早い梅雨明け宣言を受け、暑さに慣れない私の身体にはだいぶキツイ初夏となりました。
更に、深夜のサッカーワールドカップに熱狂し寝不足の方もだいぶいらっしゃった様で皆様にとっても熱い夏の幕開けとなったことでしょう。
 サッカーに関してのニュースで、サポーターの観覧席でのゴミ拾いが良識ある態度としてネット上で話題になっていましたが、海外では珍しいことの様です。
しかし、日本では賛否両論があり、がやらないよりはやった方がいいという意見でなんとなくまとまったような形で落ち着いているようです。
 私が以前(20年前)ドイツに出張していた時、サッカーの大会開催時の会場付近には、フーリガンが大勢いて大変危険であるため近づかないようにと地元の人から忠告を受けたことを思い出します。生真面目なドイツ人であると同時に、スポーツ観戦の応援者が数の力で暴徒化するものかと不思議な感覚を抱きながら、日本では考えられない近況に当時はどうしても腑に落ちないものがありました。
今や、日本の渋谷や大阪でサポーターの方々のやっていることも一種のフーリガンの行動ともとれますが、大きな暴力事件等はなく、国民性がここにも出ている気がします。しかし、ゴミはだいぶ散らかっているようです。

 さて、私たちが開催する少林寺拳法大会の会場ではどうでしょうか。
地方大会でよく言われるのがトイレスリッパの整理整頓状況です。私の知る限りでは非常によく意識してそろえられていると思っています。
私の場合、市体育協会の役職上色々なスポーツ大会等に招待されますが、やはり気になるのがトイレスリッパとゴミです。
市の施設責任者の方の中にも同じように気にされている方もおられて、来賓の挨拶の中で少林寺拳法の団体は素晴らしいとその点を強調して褒められる方もおられます。
 「脚下照顧」という言葉が我々には定着しています。道院での心得として新入門者は道院長より訓話をうけ、副読本を熟読し、まず「自分の足元から」という教えのとおり、今の自分自身を見つめ直すことから教えられました。
形的には、はきものをそろえる事と指導していますが、指導者は指導する前に自分自身の今の在り様を見つめ直し、反省すべ所は反省し更に向上すべく漸々修学たる修行を積むことに心がける必要があります。
 我々、金剛禅門信徒は日々修練前の鎮魂行において、教典を唱えて教えを心に向け、自らの行いを省み、自己を見つめ直す機会を頂いています。
 昨今の情報化社会の中で、自分自身の考え方や価値観が確実な自己を現し行動として一歩踏み出すことができているかを確信しなければなりません。
言っている事と行っていることの乖離を常に意識し改善の念に一喜一憂することに徹したいものです。

合掌再拝
2018年7月4日
千葉県教区長 森 久雄(千葉野田道院長)

2018.07.05 08:24 | 固定リンク | 教区長法話
6月度 教区長法話
2018.06.08
合掌
 梅雨の兆しはあるものの、だいぶ暑い日が続いています。熱中症には充分留意されて修行に励んで頂きたいと存じます。

 さて、昨今世間を大騒動の渦中に巻き込んだのは、某大学でのアメリカンフットボール試合中に犯した反則行為に端を発した事件である。しかしその後、大学組織全体の疑惑や危機管理対応能力の賛否へといろんな方向に発展している。

 私は、公益財団法人日本体育協会(現スポーツ協会)日本スポーツ少年団認定育成指導員として、年に何度かスポーツリーダー兼スポーツ少年団認定員養成講習会の講師を依頼され、次世代のスポーツ指導者に対しスポーツの持つ極めて大事なスポーツマンシップとスポーツで培った精神を社会生活の中でどのように活かすかという事に重点を置き、スポーツを通してどういう人格を形成していくかという、手段としてのスポーツの在り方を強調しているところです。

今回の出来事は、そのようなスポーツ界全体の理念を覆すような事件であり、また背景に指導する立場の人間が何人もかかわっているという事に対して、スポーツを愛する人たちの怒り心頭は計り知れないものと肌で感じているのは私だけではないでしょう。

 競技主体の人間のややもすると陥りやすい、しかも絶対に犯してはならない一線を大衆の面前で恥も外聞もなく越してしまうその精神を皆が疑いの眼で目を見張ったことでしょう。
今回、報道の焦点はマスコミ対応の賛否と指導方法について大きく取り上げられていますが、私たちの金剛禅的ものの考え方から、私的な思いも含めて別の角度から今回の事件に直結する課題についていくつか掲げてみたいと思います。

〇世界中で行われているスポーツそのものの勝利至上主義への疑問
 スポーツは楽しむものであって、必ずどちらかに勝敗はつきものです。負けて何が悪いという事であり、スポーツにかかわることは、常に負けを味わう事である。したがって、負けをどう捉えるかが大切であり、負けた時の態度こそが大切であると思う。
スポーツに関わるすべての人間にとって重要な言葉に「グッド・ルーザーであれ」(good loser)というのがあります。日本人的に言えば「潔さ」で、勝つことだけへの執着は非常に醜いものである。潔い負けっぷりは称賛に価すると思う。

 私たちは、生まれた時から競争の世界にはまっている。幼稚園のかけっこから始まり、一等賞をとれば家族そろって大祝賀会が始まる。それが年を積むことによって段々と増幅し勝利至上主義へと突き進むのである。大事なのは、その過程で如何に大局を俯瞰した影響のある教えを受けるかである。同じ勝利をつかむにしても、勝つという事と負けるという事の相反することから得る智慧が必要となってくる。
開祖の死ぬまでは生きているという言葉のとおり、生きている事への感謝と威厳というものは、開祖が死を意識した時から始まったような気がしてなりません。
死というものを意識することによって相反する生への充実につながっていくものであると思います。ここに中道(調和)という意味合いがよく読み取れると思います。
 技術修練の中に中道(調和)の教えが活かせることによってはじめて易筋行としての価値が生じてくるものと思います。

合掌再拝
2018年6月7日
千葉県教区長 森 久雄(千葉野田道院長)
2018.06.08 08:08 | 固定リンク | 教区長法話
5月度 教区長法話
2018.05.02
合掌
 ゴールデンウイーク真っただ中、門信徒のみなさまはいかがお過ごしでしょうか。
サービス業に携わる方々にとってはなかなか休むことのできない環境にあると思います。
私の周りでは、農家が多いですからこの時期田植えで大忙しにしています。私も周りで畑仕事をしている人と挨拶をかわしながら、道場の周りに除草剤をまきましたが、この時期雑草といえども花を咲かせていて、このまま除草剤をかけてしまっていいのかなと思いながら花の間を縫っての作業でしたので大変な時間を要してしまいましがどうにか無事終了しました。
 昨今、働きかた改革の法案について物議を醸しているところですが、この法改正は先月お話しした少子高齢化と人口減少と密接な関係があります。また、私たちも仕事の合間をぬって少林寺拳法の修練や指導に当たっていますし、幹部になると少林寺拳法に対しても責任ある立場になるとともに、仕事での地位や立場も当然の責任が伴ってきます。
 その様な働く環境の中で如何に布教活動を推進するかは大変な課題です。仕事との両立がままならず、苦難の選択肢の中から仕事にとり少林寺拳法をあきらめる人も少なくありません。また、家族の介護の事情から同じような選択を強いられる方も少なくありません。
私たち教区執行部は、同志を守るためにもこれからの時代に向けた少林寺拳法修行の在り方や、道院運営について情報を共有し少しでも活用できる「気づき」を提供したいと考えています。
そのためにも、道院長の先生は勿論、幹部の皆さんや女性拳士の皆さんとの交流を目的とした研修会の充実を重点実施項目として今年度も推進していきます。
すでにご案内のとおり7月21日(土)22日(日)にかけて勝浦研修センターに於いて「助教・幹部拳士交流研修会」を開催いたします。
この様な機会を利用し、いろいろな意見や考え方を参考に自己の確立の達成につながるヒントを得ていただきたいと思っています。
「人は人との交流の中から成長できる」ことを実証するためにも是非ご参加をお願いいたします。
合掌再拝
2018年5月1日
千葉県教区長 森 久雄(千葉野田道院長)

2018.05.02 07:10 | 固定リンク | 教区長法話
4月度 教区長法話
2018.04.01
合掌
 初夏ともいえる日差しの中で、ここぞとばかりに咲き誇る桜並木を眺めながらの通勤にわずかな時間ではありますが春の風情を感じている今日この頃です。



 先日、千葉県教区2018年度全体会議に於いて今年度の活動計画を満場一致でご承認いただきました。
特に少林寺拳法創始70周年の節目から第一歩を踏み出す重要な年として位置付け、昨今の門信徒数減少という深刻な課題を真摯に受けとめ、地域の道院を取り巻く「社会状況に柔軟に対応できる活力ある千葉県教区活動の展開」をテーマに活動方針を定めました。

金剛禅運動に於ける人づくりの原点に回帰し、道院幹部拳士や女性拳士への交流研修会を通した教化育成活動を重点課題として、魅力ある道院づくりを見据え従前よりワンランクアップした千葉県教区活動を展開いたします。
 主な活動として、道院の助教・幹部拳士を対象に交流研修会を開催いたします。今回は宿泊研修会とし、「同志相親しみ、相援け」の信条に従い、横の絆を深め感性を磨く場を提供し切磋琢磨の時間を共有したいと考えています。
 そしてまた、今年度も継続して女性拳士交流研修会も開催することとなりましたので、所属を問わずたくさんの拳士の方に参加して頂き、金剛禅の輪をしっかりと広めていきたいと考えていますので、今年度も引き続き門信徒のみなさまのご協力とご支援をお願い申し上げます。

 さて、冒頭私の通勤のお話をしましたが還暦を過ぎ5年たった今も会社勤めをしているところですが、今年度より我が社の再雇用社員の停年が70歳まで延長されました。
そんな中、3月31日の新聞報道で「2045年3割超が65歳以上」「総人口激減」との見出しに驚きを感じています。国立社会保障・人口問題研究所が3月30日に「地域別将来推計人口」を発表したものですが、高齢化率50%を占める市町村が約30%に急増するとの事です。その結果、労働者不足に伴う対策として、外国人就労者(移民)受け入れも検討されていることから治安問題が懸念され深刻な状況が予測されています。更に、年金制度の破綻や介護施設の不足、医療機関の縮小といった非常にお先真っ暗な近未来に動揺を隠しきれないのは、私と同世代の方々ではないでしょうか。

21世紀は「心の時代」とも言われている様に、このような時代こそ道院を媒介として人が集い、人と人の心(魂)の繋がりの中から少しでも自分の存在価値を見出し、生きる力と喜びを享受する金剛禅の教えが心の寄り所となる布教活動を目指したいと考えています。師家のご講話の中で2025年問題として、超少子高齢化社会に対する私たちの関わり方を問いかけられていましたが今更ながらに実感しているところです。

合掌再拝

2018年4月1日
千葉県教区長 森 久雄(千葉野田道院長)
2018.04.01 11:38 | 固定リンク | 教区長法話

- CafeNote -